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Interview : 青井兄弟 PART1 | INSIDE THE CAGE side “青井太一”

2025.07.09

PART1|INSIDE THE CAGE side “青井太一”
いつでも、誰が相手でも断らない。KOを積み重ねる。そして、マイクは勉強します。

まずは、青井太一選手のキャリアを振り返っていただきます。心技舘入門から、アマ修斗のお話は、PART3へ。
青井太一選手は、心技舘所属のフェザー級プロシューター。青井兄弟の兄。前に前に出るスタイルで、相手を打ち崩すストライカー。痛快なKOのあとの、フニャフニャなマイクパフォーマンス。環太平洋王座に挑戦するも、ここは届かず。ランキング1位は、さらに強さを求める。

デビュー戦~覚醒前夜

――― デビュー戦からざっくり振り返ります。太一選手は、プロ修斗デビューは太田慎一郎選手に判定勝利、2戦目は、中村修平選手とドローでした。悪くない立ち上がりから、プロキャリア最初の壁となったのが、國頭選手でした。

太一: あの時は、ガッチガチに緊張してましたね。最初のラウンドが始まって、タックルの瞬間から頭が真っ白で、バックを取られてから、やばいやばいやばい…となって。見事に國頭選手の型にはめられちゃった試合でしたね。

――― 負けた試合ばかり振り返る感じで申し訳ないんですが、太一選手の新人王トーナメントの準決勝が、豊洲PITでネイン・デイネッシュ選手との試合でした。

太一: ネイン選手は強かったですね。一度、全日本アマ修斗の一回戦で戦っていて、僕が勝ってるんですけど、当たり前ですけど、その時とは全然違うな、って思いました。意外とタックルにも来て、手足が長くて絡んでくるようなテクニックもあって、上手かったですね。

――― それで、加藤裕彦戦は膝で決まって、快勝でしたね。

太一: 膝ですね。膝で勝ちましたね。

覚醒。KO勝利量産へ。

――― 太一選手は、この試合の頃から覚醒した感じでしたよね。

太一: 覚醒(笑)。本当は、この辺から、もう、やけくそ気味だったんです。ネイン選手に負けて、新人王が取れなくて。
本当は、新人王を取って、ランキング入りしてっていうのが目標だったのに、それが崩れちゃって。それで、次の年からは、試合が来たら、怪我さえなければ全部受けてやろうって決めて、全部勝つぞ!って。

――― 2023年が4試合、24年が5試合。ハイペースでしたね。体調などは大丈夫でしたか?

太一: 大きなけがはなくて、ちょっと拳を痛めたことくらいでしたね。ただ、椿馨戦の前に熱が出ちゃって、そこから、減量とか体調の調整に気を使うようになりました。

――― 試合が続いても、減量は余り苦労しない感じでしたか?

太一: そこはあまり苦労しなかったんですよね。

――― 島村選手、齋藤選手と強い選手が続きます。

太一: 島村選手も強かったですね。ただ、もう、あんまり考えないで思い切っていった結果ですね。
齋藤選手は、ヤバかったですね。初めての3ラウンドの試合で、わかっていても、やっぱりカーフが強くて、効いちゃって。あんな強い人がランキングに入っていないって、おかしいですよね(笑)。

――― 澤江戦はアウェイの新潟大会でした。

太一: ぶっちゃけ不気味な感じでしたね。強い岡田達磨選手にもKOで勝っていて、でも、澤江選手の情報があまりなくて。まぁ、結果的にKOで倒せてよかったですね。

――― さらに、アウェイが続いて、山本健斗デリカット選手との試合が大阪大会でした。この試合は凄かったですね。僕が生で見ていない、唯一の試合ですね(笑)。

太一: 12月29日でしたからね(笑)。これは、本当に自分でもびっくりした試合でした。健斗デリカット選手は強いんで、じっくり3ラウンドを使って戦うつもりでした。こんなに早く、決まると思ってなくて。帰りの新幹線のなかで最高の気分でした(笑)。

初のタイトル挑戦 vs環太平洋王者 上原平

――― そして、上原選手との環太平洋王座挑戦の試合が決まりました。

太一: 2024年の目標はランキングに入ることだったんで、デリ選手に勝ってランキングは確実に入るだろうから良かったなと思ったら、まさかの環太平洋タイトル挑戦の話が来て、驚きました。
直前のデリカット戦で拳を少し痛めちゃって、ちょっとだけどうしようかと悩んだんですけど、こんなチャンスはそんなに巡ってこないよな、と思って、やりますって返事しました。

――― 上原戦は1Rは積極的に攻めて、一気に飲み込みそうな勢いでした。

太一: 1ラウンド目はガンガンせめて、絶対にポイントを取りに行こうって決めていました。ガンガンガンガン前に出て、でも2R、3Rも疲れてはいたんですけど、思ったより落ちずに戦いきれました。

――― 上原選手陣営は、2R、3Rになれば落ちてくるはずだと読んでいたようですが、上原選手ご本人は、思ったより青井選手の動きが落ちてくれないなと思っていたそうです。

太一: そう思われていたなら良かったです(笑)。倒せなかったけど、判定では、正直、勝った!って思っちゃいました。

心二: セコンドも、勝った!って思っていました(笑)。

太一: 新宿FACEのリングはちょっと狭いので、ストライカーの自分からすると、オールラウンダーで、寝ても立っても戦える上原選手に組まれるといやだなっていう思いがあったんですよね。動き回ることを心掛けてたんですが、そこは最後までできたかなって。

――― 結果的に惜しいスプリットの判定で負けてしまいましたが、上原チャンプはさすがだな、青井太一も強いなって思わせる試合だったと思います。

太一: 上原選手はブランクもあっての一発目でしたし、1ラウンドで飲み込めたらよかったんですけど、さすがチャンピオンでした。

あの試合は、凄く勉強になりました。3R通じて、ドロドロの試合ができたのは大きな経験になりましたし、反省も多かったです。自分も、もっとタックルに行ったり、山場を作ることを意識して、判定の印象を引き寄せることができたら、また変わっていたかなと。これから、そういうのを活かしていきたいです。

大混迷の5月大会。ちょっと修斗を救えたなって思ってます。

――― そして、直近の試合が、石原夜叉坊戦ですね。「夜叉坊、夜叉坊、うるさいっすよ!」の夜叉坊戦。

太一: 恥ずかしいですね(笑)。みんな、自分が勝つなんて思っていなかったと思うんですよね。いやぁ、倒せて良かったです!

このオファーも急で、3週間、1ヶ月ないくらいで。夜叉坊さんも、急だったみたいで、「気付いたら試合が決まってた」って書いてあって(笑)。まぁ、3週間あれば体重も落とせるな、と思って受けました。

――― 5月大会は色々ありましたものね(笑)。試合の方は、開始しばらくは、夜叉坊選手のペースのように見えました。

太一: 左が速かったですね。タイミングも読みにくかったです。ただ、自分の師匠(遠藤さん)がサウスポーで少しタイプが似ていて、速いし、タイミングが独特で読みにくいけど、最初のミドルもガードできたし、デリカット選手もそんな感じだったんで、準備はできてたというか、何とかなるなと。

――― そこから、太一選手のガツンと当てて、一気に流れを引き寄せて仕留めました。

太一: タイミングをつかむまでが時間がかかって大変でしたが、フックが当たったんで、そのまま追撃できて良かったです。最初のダウンの後、けっこう鉄槌も打ち込んで効かせたと思ったら、一度は立ち上がってきて、うわぁ立ってきたかって思いましたが、一気に決めに行って、最後は大の字になったのを見届けて、「やった!」と思いました。

――― 5月大会は、二部制で昼夜ともにメインが飛んでしまってどうなるんだろう?と心配するような大会でした。結果的に、メインに昇格した青井選手と夜叉坊選手の試合が、こういう感じでスカッとする勝利で、だいぶ気分が晴れる思いでした。

太一: 自分でも、ちょっとは修斗を救ったんじゃない?という思いはあります(笑)。
世代交代というか、夜叉坊選手が勝つと思っていた人が多いと思うけど、夜叉坊選手のようなビッグネームを、僕がぶっ飛ばして、面白い試合で大会を締められたんじゃないかと思ってます。

まだ自分で納得のいっていないランキング1位。そこからの今後の展望。

――― その通りだと思います。ありがとうございました!では、ここから先、やってみたい選手、思い描いているプランはありますか?

太一: 試合はたくさんしたいんですよね。体が動くなら。
やっぱり、SASUKE選手…修斗の一番上にいるのはSASUKE選手なんで、そこは意識しています。けれど、SASUKE選手はRIZINも出てるし、海外も狙っているみたいだから、この後ベルトがどうなるのかな。
椿選手もめっちゃ強いと思ってるんですよね。相当やりづらいだろうなって思ってます。修斗は出ないみたいな感じなんで、今後、どうなるかわからないですけど、チャンスがあれば。

――― 修斗のフェザー級ランキング的には、今は少し落ち着いてしまってますが、来年は、色々動きそうですよね。

太一: この間見たら、今のランキングだと、1位になってました。でも、まだ全然実力が伴ってないから、自信をもって1位だって言えるように試合をしていかないといけないな、と思っています。

――― まだ対戦していないランカーですと、ベテランのTOMA選手、全日本アマ修斗でも戦った宇藤選手、その宇藤選手に勝ったパク選手(韓国)もいますし、若手では、一昨年の新人王ネイン選手、昨年の新人王大森光選手とか。強い選手が上がってきそうですね。

太一: 修斗では、まだ次の試合は決まってないですけど、ランキングは意識していないので、強い選手とやりたいと思います。宇藤選手もあるかなと思ってます。全日本アマ修斗の決勝でもやっているし、そういうストーリーって受けそうですし。半蔵選手も強いし、みんな体が大きいですよね。フェザー級の選手は、みんな体がガッチリしているイメージがありますね。自分は、フェザー級では小さい方だと思っているんですよ。そこも課題というか。

心二: (ぼそっと)…タイトルマッチ…(笑)

太一: いやいや、そんなん言える立場じゃないから。うーん、自分の自信的にも、今、ランキングに入ってる選手とやっぱりやりたいですね。
韓国のパク選手は気になるっすね。この先のことまで考えて、ずっと修斗でやるなら、海外勢とやっておきたいという気持ちはありますね。

――― ありがとうございました!

 

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