Interview : 魚山皓平(HOPE/愛媛県宇和島市)
地元愛媛・HOPEでの練習・格闘技事情
―― HOPEでの練習や環境について伺います。
HOPEは凄く楽しいんですよ。雰囲気が良くて。
フィットネスの会員さんも、一緒にキックをやってるし、MMAはMMAで分けてやってるんですけど、みんな凄く仲が良くて楽しくやれてますね。
本当に、それが良かったかなと思います。柔道では、ガチガチに詰められすぎて…。もっと楽しくやれれば良いなって思っていて、僕には今のHOPEの方が合っていたなって思います。
―― 確かに、水野会長のSNS投稿を見ても、皆さん楽しそうな雰囲気は伝わってきますね。
もちろん、練習はしんどいのはしんどいですけど、しんどいから楽しくない、って訳じゃないじゃないですか。しんどいのも楽しいし、今は、HOPEというジムが凄く好きなんですよね。
―― 会長の直撃我聞選手は、修斗の系譜で言えば、かつての一大拠点、名門ピュアブレッド大宮の流れを汲む選手です。もちろん、ご本人は、日本MMAでも有数の凄く厳しい練習をくぐり抜けてきたと思いますが、そういう選手が、自分のジムでは、厳しさと楽しさのバランスが取れた雰囲気を作り出しているのは素晴らしいですね。
はい、育成だけでやっていたらジムは成り立たないですし、フィットネスの会員さんに楽しく体を動かしてもらうのが大事だというのは、会長が話されてましたね。
―― 正直、直撃我聞さんが地元に戻ってジムを開きますと聞いたときに、失礼ながら、ここでジムを開いてやっていけるのかな…とも思っていました。ジムの経営を安定させつつ、プロ選手も毎年のように送り出すのは、凄いことです。
凄いですよね。県境を接している高知県からも来てくれたりしていますし。プロも、宇田悠斗君から始まって、僕で7人目くらいですかね。今年も一人昇格していて。ほぼ毎年、プロを育てていますね。
<HOPEジムウェブサイト> https://hope-gym.com/
ジムの練習環境・出稽古
―― 水野代表は、地方にあっても創意工夫で強くなれる!ということを常々仰ってますよね。現状の練習はいかがでしょうか?プロ練などもあるのですか?
プロ練はないですね。今、MMAの練習をしているのは、プロが僕だけで、アマチュアに出ている子が3,4人いるので、それがまとまって練習している感じですね。スペース的なものとか、水野代表が見られる人数が、今はちょうど良いというか、しっくりきている感じで。
―― プロもアマもMMAをやりたい人がうまくまとまっている感じなんですね。
そうです。あとは、キックのクラスとかグラップリングのクラスとか、柔術をやっている会員さんにミットを持ってもらったり、皆で上手く回している感じです。
―― 出稽古などの練習環境はいかがですか?
出稽古はほとんど行かないですね。来ていただくことはあります。矢野武蔵選手(パラエストラ愛媛)、堀川選手(トライフォース高知)とか、たまに来ていただいたり。あとは、高知の松浦真実也さんのTOP TIER、今治の藤川選手のARMSさん…でも、本当にたまにという感じですね。
意外と遠い、四国各県・HOPEのジム事情
―― 愛媛県全体でも、まだMMAのジムも多くないですよね。
最近、越智選手のリトルジャイアントジムができましたが、まだまだプロ選手を抱えるジムは少ないですね。
―― 四国の距離感が今ひとつわからないのですが、高松のFORCE GYMで時折行われている四国のジムによる合同練習に行くには、けっこう遠い感じですか?
高松のFORCE GYMさんまでが遠いんですよね…。クルマで3時間半くらいかかるんじゃないかな。徳島のZジムさん、高知のトライフォース高知さんなどと比べると、高松に行くまで時間がかかりすぎるというのはありますね。
3時間半かけて行って、2時間くらいの練習をして、また3時間半かけて運転して帰るというのはなかなか厳しくて。良いチャンスなんですけどね。
―― あくまでも、練習の基本はジム内で行う、という感じなんですね。水野代表は、今も練習で組み合ったりしているんですか?
波平選手との試合の前は、割りとマンツーマンで一緒に打ち込みをやったりしましたが、今は、MMAをやる人も増えてきたから、会長は、全体を見ている感じですね。
―― 地方のジムの悩みとして、若い選手志望の子達が、進学、就職、結婚などで県外へ出てしまうということがあるようですね。
確かに、田舎だと、大学や就職で県外に出る事が多いんですけど、僕は、戻ってきたばかりで、もう県外に出ることはないですね(笑)。
今は、アマチュアで選手権に出るような子が3,4人いて。嬉しいことに、もともとキックのエクササイズなんかに出ていた子が、前戦で初めて試合を見に来てくれて、その子から、「格好良かったので、自分もやってみたいです。」ってMMAのクラスに入ってくれて。
―― それはありがたいですね。
嬉しかったですね。センスあるし、めっちゃいいじゃん!
俺、何もできずに負けたけど、ありがとうって(笑)。
―― 今は競技人口は少なくても、潜在的には、MMAをやりたいという若い人も多いんでしょうね。
やりたいけど、あと一歩が踏み出せない、という人が多い気がしますね。最初はキックをやりたいって入会してきて、そのあと、MMAをやりたい、っていうパターンもちょこちょこあるのかな。
―― キックの方が広く認知されていて、入りやすいということもあるかもしれませんね。
キックは、小さいながらも地方で大会がけっこうありますもんね。
宇和島では、本当に刃牙の世界みたいな、闘牛場でやる大会とかあるんですよ(笑)。
―― はいはい、見たことがあります。
闘牛場だから、砂の上にリングを立てるんですけど、砂が混ざって、リングの上が、めっちゃざらざらしてて(笑)。僕は中学を卒業して地元にいなかったので知らなかったんですが、地元にこんなのもあるんだ、って驚きました。
次ページでは、PRIDEだけでなく修斗ともご縁があったお話を伺います。そして、競技者としてアマ修斗に挑むまでをお話しいただきました。


